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こ​の​手​。​こ​の​指​。​こ​の​爪​。​こ​の​皮​膚​。​こ​の​身​体​。​こ​の​弦​。​こ​の​電​波​。​こ​の​通​信​。​こ​の​線​。​こ​の​音​。​こ​の​画​面​。​こ​の​合​成​音​声​音​楽​。​こ​の​映​像​。​こ​の​日​々​。​こ​の​生​活​。​私​の​す​べ​て​。

from 思​考​実​装 by ukiyojingu

/

about

私たちは透明になることに失敗しながらも、誰かに変身しながら、今日も自身を電波へと送信している。半身をゆだねながらも自身を送り続ける私たちはきっと、透明であるようで透明でないような、そんな半透明で濁った存在なのかもしれない。半身は腐ることなく、誰かによって解体されながら、全く違うものへと変身していく。だからこそ、私たちが一つになって消えることももはやできないのなら、私は静かに自分の輪郭をもう一度なぞる必要があるのかもしれない。

lyrics

私は、私じゃなくなることを望んでいる。
電子回路とともに私を解体したがっている。
しかし、その試みはきっと失敗するのだろう。
集合化される私たちの血液の潔白さは、きっとどこかで濁り合う。
私は、突然変異していく可能性を探している。
そんな思考の実装に、どうか手を振ってくれないだろうか。
私は、私たちが私たちでなくなる世界が、
きっとどこかにあると信じている。

私の組みかわりと消去は、この微細にこめられている。
一切の編集を加えられていない、
この演奏がもつ不安定さにこめられている。
その違和によって、何かが組みかわっていく。
私は突然、変わっていく。
でも、その変身のために、私たちは互いが必要だった。
何者にもならないためには、何者かが必要だ。
どこにも行けるが、どこへも行けなかったのだ。
そんな私に、どうか手を振ってくれないだろうか。

私は、私だけの合成音声音楽を探さねばならない。
自分と一緒に、残された半身とこの日々を連れていく方法を探すのだ。
そうして、いろんなものが剥がれ落ちる。
それでも、感情は残るのだろうか。
常に変わっていく私たちは、どうしようもなく過去には戻れない。
電波の中で組み変わる私の半身は、残る私の半身を組み替えながらも、それでも消去されない私の唯一無二の生活までは代えられないのだろう。

電波がどれだけ私たちの周りに溢れても、
私たちは残る半身に付随した生活を行わなければならない。
それがある以上、私たちは本当の意味で無色になれない。
だが、その色こそ、私を私たらしめるものなのだろう。
無色を求める私たちの血液は、きっと赤色に染まっている。
私たちは誰とも異なる赤色を持っていて、それに縛られている。
それに縋りつき、傷ついた日々とともに生活を送るのだ。
そうして、次に期待するのだ。

私は、私の全てを記述する。
この手を、この指を、この爪を、この皮膚を、この身体を、この弦を、この電波を、この通信を、この線を、この音を、この画面を、この合成音声音楽を、この映像を、この日々を、この生活を、そして私の全てを。
色もはっきりわからないが、きっとこの血の滲むような私の毎日を。
送り届けることで、きっと誰かが何かを返してくれるはずだ。
そうして帰ってくるものが、私を証明してくれる。
そうして帰ってくるものが、電波に流した私の半身を再構築していく。
私が何者であるかを、きっと示してくれる。
発信する私と、帰ってくる「私」は一緒に語ってくれるはずだ。
きっと記録されることなく忘れられるだけだった日々が、一体何だったかを。
私が、何をしているかを。
自分でも意味があるのかさえ分からないような言葉の羅列に、
どのような意味と生命が与えられるのかを。

credits

from 思​考​実​装, released December 30, 2022

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